粒度均一の重要性

美味しいコーヒーを淹れるにはどうしたらいいですか?とたびたび聞かれますが、即答で「挽き目=メッシュが揃うこと」と答えます。もちろん、注ぎ方やドリッパー、湯温や比率なども大事なのですが、挽き目はそれ以前にもっと大切なことだからです。素材の大きさがそろっていないと成分が正確に抽出されないのです。

普段飲んでいるコーヒーでこんな味わいの時はありませんか?

  • コーヒーに甘みがない
  • 冷めてくると鋭い酸味や苦味が際立つ
  • 喉ごしも悪く、舌の上がざらつく
  • 何のフレーバーが良くわからない

豆の細かさはコーヒーの味わいにダイレクトに影響があります。細かさがそろっていないと、抽出にぶれが生じ、まとまりがない味わいになってしまいます。

目次

成分の出るスピード

コーヒー成分には、酸味・塩味→甘味→苦味→雑味の順番で抽出されます。旨み成分は水に溶け出しやすく、雑味成分は溶け出しにくいため、それぞれの成分は抽出されるスピードが異なります。

カレーを作る時のニンジンを思い浮かべてください。①小さくダイス型に刻んだした人参と②大きめに乱切りにした人参。同じ鍋に入れて5分煮込んだ場合、①のほうが早く柔らかくなり旨みがでる。②は芯がまだ固いため人参の成分が出し切れてない。コーヒーも同じで、細かく挽いたコーヒーの方が成分が早く出やすく、粗く挽くと水分が成分に到達し外にでるまで時間がかかります。よって成分の出具合に時間差が生じてしまい、最終的に出来上がる味わいも変わってくるのです。

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コーヒーの粉から旨み成分が溶け出す様子

1分間にこの挽き目の違いの豆が同時にお湯に浸っていたらどんな現象が起こるでしょう。

左の細挽きでは、豆が細かいため、お湯の浸透が早くコーヒー成分も早く出てる。1分経つ頃には苦味成分の段階。

右の粗挽きでは、豆が粗いため、お湯の浸透が遅くコーヒー成分がまだ出きらない。1分経つ頃にはまだ甘味成分の段階。

口当たりも悪く苦味雑味の原因になるのです。細かさを均一にすることによって、フレーバー際立つ綺麗で口当たりの良いコーヒーが出来上がるのです。

均一するためには

プロペラ式のグラインダーは使わない

プロペラ式のグラインダーを販売している業者さんにはごめんなさいですが。ナッツ類や胡椒などのスパイスを砕く分には全然問題ないし手軽で早いしフレッシュで香り高い。しかしこの手の刃はコーヒーには向かないのです。実際私もプロペラ式グランダーを持っていますが、歯によく当たる豆は細かくなるし、当たらない豆は粗くなり、粒度に大きく差がでます。また、指でボタンを押した分だけ回転させるため、数秒のブレが生じて、毎回同じ挽き目になるという確証がありません。

冷凍豆を挽く

コーヒーの世界大会でも冷凍してグラインドしてる選手が多数います。より低い温度で凍らせた方が粒度分布を狭め(バラつきを最小限に抑えられる)効率よく抽出できると科学的に証明されたからです。常温(20℃)・冷凍(-19℃)・ドライアイス(-79℃)・液体窒素(-196℃)の4種類の異なる温度帯でコーヒー豆を凍らせ、すぐにグラインドした結果、液体窒素(-196℃)が一番粒度分布の幅が狭かったとのことです。お家で現実的に可能なのは「冷凍」。豆の体温を最大限に低くし、すぐさまグラインドしましょう。ちなみに粉の体温はすぐに常温に戻るので、抽出の際はご心配なく。確かに冷や冷やの冷凍保存した豆は固く、すいすい挽けました。

ダブルグラインド+微粉除去

二度挽きで粒度を揃える方法です。1度目は、粗々全開でお手持ちのグラインダーで一番粗いメモリで。2度目に狙ったメモリでやってみる。ただし、2回挽くということはその分豆に熱が加わり、微粉というパウダー状の粉も多く出てきます。これが多いと液体がクリーンで明るいコーヒーにならない。茶こしなどで2、3回振り落として微粉を取ってあげる。取りすぎると薄っぺらい味になるので注意です。

まとめ

いかがでしたでしょうか? 言い過ぎかもしれませんが、コーヒーは挽き目が命です。レシピを変える前に、まずは粉になったコーヒーの粉がそろっているかどうかじ~と観察してみてください。

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この記事を書いた人

コーヒー屋さんで働いています。

元営業職。退社後オーストラリアとニュージーランドに数年滞在し、旅をしながら日本に帰国。これまで見てきたモノ、感じてきたことを気ままに綴る。

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