素晴らしきブレンドコーヒー

お店でオーダーするコーヒーといったらもっぱら「シングルオリジン」のコーヒーでした。なぜなら「シングルオリジン」は、単一農家で取れた豆のみを使用し、その土地特有の風味や甘さ、コーヒーの液体がとても綺麗で豆本来が持つ素晴らしい個性を味わうことがでるからです。(ストレートとも言う)

しかし、ここ数年では、ブレンドコーヒーのクオリティがも増々上がっているように感じるのです。様々な産地を配合し従来のような足りない部分を補うブレンドではなく、同じ産地同士や精製方法違い同士など、従来のブレンドコーヒーの概念を覆すような面白いブレンドコーヒーを見かけるようになりました。

今回は、「最近ブレンドコーヒー美味しい!」と感じていたので記事にしてみました。

この記事はこんな人におススメ
  • ブレンドコーヒーと聞くと安いイメージがする。
  • ブレンドコーヒーは時代遅れか?
  • ブレンドの良さを知りたい。
  • 最近のブレンドコーヒーは美味しいと感じる。

きっと明日にはブレンドコーヒーを注文しているでしょう♪

目次

ブレンドコーヒーとは?

ブレンドとはその名の通り、様々な豆を混ぜ合わせ、その豆の個性を活かしながら配合することを言います。個性を引き立たせ苦味や酸味、コクなどの味わいや香りのバランスを考えながら作っていきます。

産地や品種、精製方法など異なるコーヒー豆の持ち味を活かしながら、新しい風味を創造することもできるため、無限の可能性を持っているのがブレンドコーヒーの魅力です!

ブレンドコーヒーのメリット

単一原料よりもより複雑でオリジナルの味が作れる。

コーヒーの産地、品種、精製方法、焙煎度合いの多様な組み合わせによって無限に広がるのがブレンドコーヒーの魅力。シングルオリジン(単一農家から取れたコーヒー)では味わうことのできない複雑で奥深い、バランスの良い味わいになります。それぞれの豆が持つ相乗効果によって生み出される新たなフレーバーが楽しめます。

配合する割合はブレンドする人のこだわりが元になっているので、定まった方法などはないようです。

②安定した品質、価格作りができる。

コーヒー豆は農産物で生鮮食品。気候変動や自然災害などによって品質にバラつきが出たり価格が変動したりします。しかしブレンドコーヒーなら、そのような状況に関わらず、安定した品質や価格を実現しやすいのです。

コーヒーの収穫は、年に1回(北半球・南半球の国)か2回(赤道付近の国)ピークを迎えるため、その年の出来具合や保管状況で味の変化は起こります。ワインを想像してみてください。2016年は最高の年だったけど、2017年は出来が悪いなんてよく聞きます。コーヒーは農作物。毎年同じ味を再現するのは難しく、様々な個性豊かな生産国のコーヒーを混ぜることによって、年中均一な味を作り出すことができるのです。

例えば、ブラジルとエチオピアの2種類のコーヒー豆をブレンドした商品。年によって、ブラジルの価格が高騰することもあればエチオピアの品質が落ちてしまうこともあります。しかしエチオピアの代わりにグアテマラを代用したりと、ブレンドコーヒーとして安定した味わいと価格をお客様に提供し続けられるのです。

ブレンド名は同じでも去年と今年でブレンド内容が異なるのも見かけますね!

ブレンドコーヒーは安い?!

ブレンドは、シングルオリジンでは味わえないバランス感と複雑な風味を楽しめる反面、価格が安い印象。長年、この安いイメージが払拭できない。何故か・・・・・

おそらく一部に出回っている安いコーヒー豆を大量に購入しブレンドして、かさ増ししている大手チェーンのブレンドコーヒーや安価で購入できるコンビニコーヒーが要因だと考えます。

例えば、量産可能で病気に強く価格の安いロブスタ種の豆を、銘柄である「ブルーマウンテン」や「キリマンジャロ」に混ぜ込んだとします。ロブスタ種を70%、アラビカ種「ブルーマウンテン」を30%使って、「ブルーマウンテンブレンド」と商品化することは可能なのです。銘柄の豆を最低30%以上使用していれば、特定銘柄をブレンドの名前としてを使うことが許されるのです。

〇〇コーヒーのあれやこれ

「ブレンドちょうだい」「ストレートちょうだい」「レギュラーちょうだい」と特にご年配の方から言われる時があります。それぞれどんなコーヒーかまとめてみました。

ブレンドコーヒー ⇔ ストーレートコーヒー(シングルオリジン)

ブレンドは複数種のコーヒー豆をそれぞれの特徴を活かしながら配合し。対比的なのがストレートコーヒー(シングルオリジン)。ブレンドとは違い単一農家で取れた1種類の豆を使用し、その豆本来の個性を味わうことができます。

レギュラーコーヒー ⇔ インスタントコーヒー 

レギュラーコーヒーとは、ドリップやフレンチプレス、サイフォン、ネルドリップなど、コーヒー豆を挽いて抽出したコーヒーのこと。その逆はインスタント。コーヒーを抽出しエキスを作り水分を飛ばして粉にする。ちなみにレギュラーコーヒーは和製英語。

近年のブレンドコーヒーの傾向

数年前からは、従来の補うブレンドから素晴らしい風味特性を持つスペシャリティコーヒー同士を組み合わせた新しいフレーバーを生み出す『スペシャリティブレンドコーヒー』へと変わってきています。点数の低い豆をブレンドして満点を目指すような欠点を補い合うブレンドではなく、満点に近い豆をブレンドして200点300点とよりハイクオリティにしていくのが最近の主流です。

オーストラリアシドニー本店「Single O」、日本では東京・両国にお店を構えます。毎年冬にリリースする「SUGER PLUM」がお気に入りです。 2017年のものが印象的で確かケニア+コロンビア+エチオピアのブレンド。これまた甘くてミルクとの相性が抜群!

また、こちらもオーストラリアキャンベラに本店を持つ「ONA COFFEE」の「Rapsberry Candy」 というブレンド。飲んだ時はものすごい衝撃でした。このブレンドは3種類の地区・精製方法違いのエチオピア同士のブレンド。本当にキャンディを口に含んでいるようなとろりとした甘さが口いっぱいに広がります。美味しいブレンドコーヒーはブラックコーヒーで飲んでも美味しく、ミルクと合わせるとまた違った旨みを感じます。

このように近年では、単体でも十分楽しめるスペシャリティコーヒー同士をブレンドすることによって、さらに素晴らしい新たな発見を私たちに届けているのです。

2つのブレンド方法

ブレンドにはプレミックスアフターミックスの2種類の方法があります。

その名の通り、プレミックスのプレは「Pre」=「事前に」という意味。焙煎する前に生豆の状態でブレンドし、まとめて焙煎します。工程がシンプルで簡単ではありますが、それぞれの豆を同じ加熱方法でしか焙煎できないため、味の変化をつけにくいというデメリットがあります。

アフターミックスは、それぞれを個々に焙煎してから、焙煎豆の状態でブレンドします。無限に味作りができるアフターミックスですが、個々に焙煎する手間暇や工程が複雑であり、焙煎豆を保管するスペースやブレンドするためのミキサーなどが必要になるいうデメリットがあります。

Myブレンドを作ってみよう!

色々なコーヒー屋さんから豆を買っていると、豆の美味しい時期を過ぎてしまうほど消費が追い付かない時があります。そんな時は、自分流のブレンドを作ってみましょう。俺のブレンド/私のブレンドです。専門的に焙煎するのはプロの知識や技術、長年の感覚が必要だし、焙煎機も必要です。(フライパンでもできますが!)。しかしブレンドだったら、しかもお家で飲む用だったら、少し冒険してみても?それもお家コーヒーの楽しみの一つ!アナタの美味しいに規則も限界もありません。

作りたい味をイメージする

まずは、どんな味を作りたいかイメージしてみましょう。例えば

  • 果実味感じる甘味系
  • 柑橘感じるさわやか系
  • 程よい苦味ありのバランス系
  • しっかりコク系

シチュエーションも大切です。私だったら、朝一に飲むコーヒーだったら、酸味が強すぎないバランスの取れた中煎り。スイーツや甘いお菓子とともにするコーヒーであれば、甘味に負けない良質な苦みとコクのあるもの。夜寝る前の一杯だったら果実味や甘味を感じるジューシーな1杯で夢見心地に。

あなたは、どんな時にどんな味わいのコーヒーが飲みたいですか?

ブレンドコーヒーの考え方

ブレンドするのに規則も法則もありません。ただし、複数混ぜすぎるとよくわからない味になるし、適当に組み合わせると何のためにブレンドしているのか道を失ってしまいます。まずは、どんな味わいができるか実践してみましょう。

  1. 味のベースとなる豆を決める
  2. ベースの豆とは正反対の特徴を持つ豆を組み合わせて幅を持たせる
  3. ベースの豆と似たような特徴を持つ豆を組み合わせて全体のバランスを整える
  4. 隠し味に個性的な豆を追加して、アクセントにする
ブレンドする時の注意点!
  • 豆の種類は2~3種類にする。
  • 豆の焙煎度合いは2種類までにする。。
  • 「キリマンジャロブレンド」など商品名に産地や銘柄を表記するには、その産地のコーヒー豆が30%以上ブレンドされていることが条件。
  • 「炭火焼コーヒーブレンド」と商品名で表記する場合、ブレンドする豆はすべて炭火で焙煎されたコーヒーを使用しなければならない。

どの豆を何%配合したのかをしっかり計って記録していくと、今後の味作りに役立ちますよ。

まとめ

いかがでしたでしょうか。お店や地域特性よってブレンドの味わいも違いますし、ブラックコーヒーで飲むのとミルクを入れて飲むラテやカプチーノとではまた違った味わいが楽しめます。

ここ数年で生み出されている「スペシャリティブレンドコーヒー」には無限の可能性を感じます。生産者の試行錯誤努力や情熱が生豆の品質を底上げし、アナエロビック製法(嫌気性発酵)やラクティック製法(乳酸菌発酵)など昨今ではユニークな精製方法が実践されています。今後もっと様々な精製方法が生み出され、それらもブレンドの一部となると確信しています。今まで飲んでいたシンプルなブレンドコーヒーだけでなく、複雑でユニークな味わいのブレンドコーヒーが主流になる時代が来るかもしれません。

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この記事を書いた人

コーヒー屋さんで働いています。

元営業職。退社後オーストラリアとニュージーランドに数年滞在し、旅をしながら日本に帰国。これまで見てきたモノ、感じてきたことを気ままに綴る。

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