ホットコーヒーが美味しい季節になってきましたねー。リモートワークでお家時間を過ごしている人も多いかと思います。オンラインで全国から、はたまた世界からも美味しいお豆を取り寄せるのが日常になってきていると感じています。もちろんお店に行ってお豆を買うのも。
せっかく美味しい豆を購入したからには美味しく淹れたいですよね?
お店と同じレシピで、同じ挽き目で、同じ温度で、使っている器具も同じ。。。。
なのに味が全然ちがーーーーーーーう!!!!

なんてことありませんか?私は結構ありますよ。笑
だってそもそもアレが違うからです。アレって一体・・・・
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そう、それは水です。
人間の体が70%の水分で作られているのに、コーヒーはなんと99%!水で作られています。ほぼ水!(スケール違うけど)抽出レシピや焙煎度合、器具選びも大切ですが、美味しいコーヒーを作り上げるうえで水にこだわるのは必要不可欠になりそう。
お店では浄水器を利用している場合が多く、雑菌やさび、不純物を除去してくれるため美味しい水でコーヒーを抽出できます。浄水器の種類やその土地によって水質は異なりますが、私も働いている店で水道水と浄水を飲み比べるとまったく違う味です・・・・汗
コーヒー抽出には欠かせない切っても切っちゃいけない『水』。どんな影響があるかちょっとずつ深堀していきます。
・お店のレシピを再現しても同じ味にならない
・もっと美味しく淹れたい!
・いつも苦味を感じる
・水道水じゃダメ?
まずは私たちの身の回りにある水の種類について見ていきましょう。
水の種類

水には大きく分けて3種類にあります。
軟水、硬水、純水
水1Lあたりに含まれるマグネシウム、カルシウムなどの含有量を表すものに『硬度』というものがあります。硬度の値によって軟水か硬水に分類されており、純水はほぼゼロに近い。

WHOのガイドラインによると「軟水」「硬水」の境を120mg/Lとして、
- 120mg以下を「軟水」
- 120mg以上を「硬水」
- ほぼゼロを「純水」
としています。
軟水 Soft water
日本の水道水やミネラルウォーター(南アルプスの天然水、六甲のおいしい水、いろはす、ボルビックなど)が軟水と呼ばれます。
日本は国土が狭く、険しい山々が多く急なため、雨水を地中に溜め込むことができない。そのため地層中のミネラル成分を吸収できず川や海に流れてしまうため軟水となるのが特徴です。

ワイングラスを洗って乾かす際、白い水あかを見たことがあると思います。それが水道水に含まれている不純物。水の中に含まれているカルシウムやマグネシウムが乾燥してこびりついてしまうのです。
軟水は、クロロゲン酸、カフェイン、タンニンが適度に抽出されるため
・口当たりがなめらかで飲みやすい
・明るい爽やかな酸味が引き出される
・苦味は硬水ほど溶け出さない
いいことづくし!しかし、豆によっては酸味が出すぎてしまったり、味がぼやけてしまうことも。
硬水 Hard water
欧米の水道水やミネラルウォーター(コントレックス、エヴィアン、ペリエなど)が硬水と呼ばれます。
北米や欧米は国土が広く、雨水を地中に留まる時間が長いことから、ミネラルをた~~っぷり吸収し『硬水』となる。
硬水はミネラル成分が多く、コーヒーの苦味や渋みに反応しやすい傾向にあります。
・苦味が際立つ
・香り高く香ばしい
・シャキッ!とした口当たり
・エスプレッソ向き

焙煎度合やその日の気分や好みによって硬水を使ってみるのもアリですね!
純水 Pure water
そもそも無色透明な水の中にも様々な成分が溶け込んでいます。

例えば水道水を50mプールにいっぱいに入れた場合、その水の中にはドラム缶数本分の不純物が溶け込んでいます。
純水は水道水よりも不純物を除去したもので、更にものを溶かす力が強くなります。実際に純水を生で見る機会はなかなかありませんが、その力を利用して私たちの身の回りにはなくてはならない生活用品がたくさんあります。
主に、
- 機械部品の洗浄
- 医療用水
- 化粧品原料
- 濃縮還元の割水
など生活に必要な物資や食品飲料に使用されています。
そして純水よりもさらに不純物を除去した超純水/Ultra pure waterがあります。ナノレベルのごみも許されない製造過程の中で、目に見えない細かい繊細なごみを取り除くために超純水は使用されています。
- 液晶テレビデジカメ、スマホなど微小なごみも許されない半導体ウェハーや液晶の洗浄用水
- 発電所の安定運転に必要な発電用タービンの蒸気発生器用水
- 医薬品産業の注射用水
- 分析結果に影響する微量分析用ブランク水
参照 https://www.organo.co.jp/purewater/

純水、超純水は、硬度が限りなくゼロに近いためコーヒー抽出には向きません。適度なミネラルがなければコーヒーの味わいは抽出されないのです。
まずは水道水を美味しくしよう

日本の水道水は、世界でもトップレベルの安全性があり水質としても十分美味しく飲めます!その高品質を維持しているのが塩素による消毒です。しかし塩素はコーヒーの風味や甘味をかき消してしまう可能性もあるのです。さらに水道管が古かったり錆びていたりするとその鉄分がコーヒーの成分のタンニンと結びつかず、コーヒーの風味を最大限に引き出せないのです。
まずは手軽に水道水を美味しくするポイントを見ていきましょう!
朝一の水道水は使わない
前日の蛇口に溜まっていた水は使わず、しばらく流してからフレッシュな水を使いましょう。
フレッシュな水道水で沸騰させよう
水には二酸化炭素が含まれており、コーヒー抽出の水には適度なCO2が必要。溜め置き、二度沸かし、長時間沸かしなどは二酸化炭素が飛んでしまいコーヒーの抽出に影響を与えます。
水道水に含まれる塩素は沸騰で消え、カルキ臭も抑えられます。蛇口から水をくんで、そのままお湯を沸かしにGOです!
保温できるポットのお湯は使わない
長時間保温されたお湯は、二酸化炭素がぶっ飛んでいます。このお湯でコーヒーを淹れても、そもそもの水の味が損なわれているため抽出してもコーヒーの旨みを最大限に引き出せない可能性があります。
まとめ

ちょっとしたひと手間で、美味しいコーヒーができあがります。是非やってみてください。とはいっても安心安定のミネラルウォーターも超絶おススメです、笑。お好みで金銭的に無理のない範囲でいろいろ試してみてください。
こんなのいつもやってるよ~!というそこのアナタ!朗報です。
次回は、水道水がさらにさらに美味しくなるとっておきのアレ!をご紹介します。
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