世界一美味しいコーヒー「ゲイシャ」

コーヒーがお好きなら、きっとどこかで“ゲイシャ”というワードを聞いたことがあるかもしれません。

“芸者”

ではなく……コーヒーの“GEISHA”ですね。

目次

ゲイシャとは?

ゲイシャは、コーヒーの品種の名前です。例えば、お米でいう「こしひかり」や「あきたこまち」。これも品種の名前です。

コーヒーもお米や野菜、果物と同じように、もともとの「原種」といわれる野生の品種を品種改良して、「栽培種」として栽培しています。ちなみに 、コーヒーの品種では今現在で40種類もの栽培品種が存在します。コーヒーは大きく分けて「アラビカ種」と「カネフォラ種=ロブスタ種」に分けられますが、ゲイシャは一般的に流通している「アラビカ種」属し、そのアラビカ種に限りなく近い「原種」にあたります。ジャニーズ一族がアラビカ種だとすると、嵐とかSMAP、TOKIOは栽培種。なので原種にあたるゲイシャは近藤真彦あたりでしょうか。

ゲイシャは、香水のようなアロマ、ジャスミンなどの紅茶のようなフローラルさ、パッションフルーツやピーチなどのトロピカルフルーツを思わせる甘さ、柑橘系の綺麗な酸味、複雑で繊細な味が特徴です。いやー聞いただけでヨダレが出ます。一度飲んだら、おそらく忘れられない一杯になること間違いなしです。

ゲイシャのルーツ

ゲイシャが発見されたのは、1930年代と歴史はまだ浅い。その頃コーヒー農園では「サビ病」が猛威をふるっていた時代でした。サビ病はコーヒーノキがかかるいわゆるカビの病気の一種です。コーヒーノキがサビ病にかかると、まず葉に赤い斑点ができ、それが木全体に広がり、すべての葉が枯れ落ちていきます。その感染力は強く、木から木へ、木から農園全体へ、農園から国全体へと空気感染していくのです。

ん?このワードなんだか最近聞いたことがある。サビ病はコーヒーのインフルエンザと呼ばれていますが、いや、これはまさに

コロナウィルス!

一度サビ病にかかり枯れてしまうと、二度と実をつけることはできないのです。

ひええええええ、おおおお恐ろしい・・・・・

そこで、この病気に打ち勝つ耐久性のあるコーヒーの品種を探し求め、コーヒー発祥の地であるエチオピアに行き、たどり着いたのが、エチオピア南西部にある「ゲシャ村」だった。その村の由来からその品種は「GESHA=ゲシャ」と名付けられ、国々を渡り、訛って「GEISHA=ゲイシャ」と呼ばれるようになったのです。

ゲイシャは当初はサビ病対策の研究品種として栽培されていました。1950年代にコスタリカの研究所に持ち込まれ、1960年代にはパナマにも実際に植えられたのですが、標高1500ⅿ~1700ⅿの高地しか好まない特殊な品種。また木の高さは最大4ⅿまで育つものもあり、収穫マシーンも介入できない高さと、手摘みにも限界があるため収穫も困難を極めた。なのに実際に収穫される実は通常の量の半分以下。またゲイシャはサビ病には耐久性はあるのに、他の病気や害虫にはもっぱら弱い。ここまで聞いているとなんともツンデレというか女王様のような印象です。はい。結局、収穫量が少ない上に、あまりに生産効率が悪いため、この頃からゲイシャは世間から忘れ去られつつあったのでした。

2004年ゲイシャショック

そんな中、粛々と研究・栽培をしていたのが、パナマのエスメラルダ農園(Hacienda La Esmeralda)

https://www.instagram.com/haciendalaesmeralda/

パナマ エスメラルダ農園は、バル火山の裾野に位置し、標高1,600mに位置する、世界最高のコーヒーを生産する農園として知られています。豊富な降雨量、天然林が保護されていて最高の自然環境にあります。農薬を使わず、完熟実だけを手摘みし、収穫後の精製、乾燥など、素晴らしい管理の下コーヒーが生産されています。

2004年、ついにゲイシャが世間の脚光を浴びる機会が訪れます。

エスメラルダ農園が出品したコーヒーの国際品評会(Best of Panama)で史上最高価格で落札されたのです。その個性豊かで華やかな風味特性と繊細な味わいに審査員が騒然となりました。ちおなみに当時の価格で1㎏で3万円近く。

これを、コーヒー業界では“ゲイシャショック”と言われています。

その後、エスメラルダ農園は、年々高値を更新し続け、世界最高峰のコーヒーを生産する農園として知られるようになりました。

2007年には、コーヒーの品種の実験的プロジェクトが動き出しました。2012年に新しく購入したEl Velo(エル・ベロ農園)に従来から生産しているGeisha種、Catuai種の他に、新しくLaurina(ローリーナ)、 Pacamara(パカマラ) 、 SL28(ケニア品種)などの品種も栽培しています。また長期的な調査の一環で 400近くもの品種を栽培しているなんとも先駆者的な存在なのがエスメラルダ農園なのです。

現在ゲイシャ種は、パナマ、エチオピアを始め、コスタリカ、グアテマラ、コロンビア、ボリビアなど様々な国で生産されています。

まとめ

コーヒーの最高峰ともいわれるゲイシャ。ゲイシャはまだ歴史が浅いので、今後いろんな可能性を秘めている品種でもあります。他のコーヒー豆を比べて、生産量が少なく希少価値があるためお値段がお高い。しかし、一度飲んでみるとなるほど~!と納得するはず(ちゃんと焙煎されて適切に抽出されていれば)。このお花畑のような感覚を是非体験していただきたいです。

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この記事を書いた人

コーヒー屋さんで働いています。

元営業職。退社後オーストラリアとニュージーランドに数年滞在し、旅をしながら日本に帰国。これまで見てきたモノ、感じてきたことを気ままに綴る。

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